TSV-BLS 製品情報

TSV-BLS

TSV-BLSは、吊り上げ計画業務のための3次元シミュレーションシステムです。一連のブロック姿勢(不安定現象)の確認、ワイヤーとの干渉問題の予測、吊り点反力等のリアルタイム計算、そして、ブロックの応力解析と補強が可能です。

TSV-BLS導入事例

名村造船所様にてご導入頂きましたTSV-BLSの事例をご覧頂くことができます。

■名村テクニカルレビュー No.17「揚重シミュレーションシステムの導入」
http://www.namura.co.jp/TechnicalReview/ebook/tr17/016/FLASH/index.html
※ 名村造船所様のWebサイトに移動します。

吊り上げ作業とは

  • 船の製造は通常、船全体をいくつかのパーツに分割した「ブロック」という単位で行われます。まずは、各ブロックを工場で製造し、完成したらそれをクレーンで吊り、ドックに運び込みます。そして、ドックの中で、それらを組み合わせて船全体ができ上がります。
  • 本システムは、この吊り上げ作業の検討をシミュレーションすることができます。船の製造工程における吊り上げ作業の検討は、極めて高度なノウハウを要します。

TSV-BLS

TSV-BLSは、吊り上げ計画業務のための3次元シミュレーションシステムです。一連のブロック姿勢(不安定現象)の確認、ワイヤーとの干渉問題の予測、吊り点反力等のリアルタイム計算、そして、ブロックの応力解析と補強が可能です。
吊り上げ計画業務の新しい補助ツール、そして若手技術者の教育ツールとしてお使いください。

TSV-BLSの価値

  • 3次元船殻モデルを有効活用出来る
  • 今まで出来ていなかった、動的シミュレーションが出来る
  • 3次元設計システムを上流で使用すれば、吊り上げ作業に関するリスクを上流で排除できる
  • 現象・プロセスが目に見える形となるため、若手エンジニアの経験不足を補うとともに技術伝承にも繋がる

フローチャート

吊り上げシミュレーションの概要

  • TSV-BLSは、CADモデルから、吊り上げブロックを作成します。
  • 対応CADフォーマット : AVEVA Marine, GS CAD, Parasolid(Solid -> Shell)

  • コントロールパネルで、各フックを操作することで、吊り上げ作業のリアルタイムシミュレーションを行います。
    例)反転シミュレーション
    反転操作のシミュレーションが可能です。右側は現実の吊り上げの様子で、左側がBLSの吊り上げシミュレーションです。吊り上げシミュレーションの動きが、現実とほぼ同じである事が分かります。

反転シミュレーション

例)不安定現象の確認と、吊り上げ位置の修正
最初のシミュレーションは、吊り上げの際の不安定現象を示します。2番めのシミュレーションでは、吊り上げ位置の変更により、不安定現象が改善されています。

不安定現象の確認

吊り上げ位置の修正

応力解析の概要

  • TSV-BLSは、吊り上げシミュレーションの後、任意の姿勢の応力解析を行うことができます。
  • 各姿勢の解析条件は、自動で設定されます。メッシングは、TSV-Preと同じメッシャーです。ソルバーはTSV-Dynamis(Nastranにも対応)で、ポスト処理では新しいTSV-Postを使用します。
    例)ホールドモデルの応力解析
    ホールドモデルの反転中で、一番厳しい姿勢である吊り切り状態の応力解析を実施しました。

ホールドモデルの応力解析

門型クレーン(ガントリークレーン、ゴライアスクレーン)

  • 門型クレーンの設定が可能です。
  • ライブラリ機能からユーザー任意の門型クレーンを選択して、任意位置に設定します。
  • 各社の門型クレーンのモデリングを致します。

吊り天秤(ローダー)

  • 吊り天秤の設定が可能です。
  • ライブラリ機能からユーザー任意の吊り天秤を選択して、任意のフックに設定します。
  • 各社の吊り天秤のモデリングを致します。

吊りピース(吊環、アイプレート)の設定

  • 吊りピースの設定が可能です。
  • ライブラリ機能からユーザー任意の吊りピースを選択して、モデルに設置します。
  • 各社の吊りピースのモデリングを致します。

イコライザー機能

  • イコライザー機能を扱うことができます。
  • イコライザー下の張力は、現実と同じように等分配されます。

ビーム/ロッドによる補強

ビーム/ロッドによる補強が可能です。ビームの形状はH形、L形など、基本的なものは全てライブラリから選択できます。

増厚による補強

板厚の増減が可能です。